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4. トレーニング指導を開始。苦肉の策から生まれた効果的な指導方法

YMCAでずっとトレーニングを続けていると、

自然と他の会員さんたちに、
教える機会が増えていきました。

そのトレーニングどこで覚えたの?

なぜかというと私は、
まわりの人とは違うトレーニング方法を、
よくやっていたんです。



前にもお話ししましたが、

銀座にある近藤書店という老舗の洋書古本店に、

海外のボディビル雑誌がたくさん置いてありました。
参照>2. 東京YMCAにて本格的にウェイトトレーニングを開始

そこに足しげく通って、
海外の最新のボディビルやトレーニングの情報を、
仕入れていたんです。

どうしても欲しいものは買いましたが、

値段が高いのでだいたいは立ち読み(笑)。


店の中で一生懸命暗記をして、
店の外に出て一気にメモをする。

それを繰り返してました。

そうやって覚えたトレーニングを、
YMCAでやってると、

「それどこで覚えたの?」
とか、
「ずるいよ!」
って言って、いろんな人が聞いてくるんです。


ネットもない時代ですからね。
海外の情報なんて今ほど簡単には手に入らない。


私が、誰もみたことないようなトレーニングをしてるものですから、

みんな、なんだなんだ?って言って、
珍しがっていました。


私としては、
ただただトレーニングをするのが好きだったので、

もっといいやり方はないのかな?
と探していた結果、
自然と海外のトレーニング雑誌に、
行き着いただけだったんですけどね。


助け合い、分かち合い

YMCAには助け合いの精神っていう、
文化、考え方がありました。

なので会員同士、
教わったり教えたり、ということが、
日常的に行われていました。


最初のうちは、
「いやいや、私が教えるなんてまだまだ」
とか言って断っていたんですけど、

だんだんそうも言っていられなくなってきて。


正直言うと、、、
謙遜というよりは、
自分のトレーニング時間が少なくなるから、
いやだなあ、、っていうのが理由だったんですけどね。。。(笑)

トレーニング時間の確保が生んだ思わぬ副産物

最初は、半分しょうがないなあ、
という気持ちで教え始めたんですけど、
今振り返ると、
結果的にそれがすごく勉強になったんです。



自分のトレーニング時間が削られるのがイヤなので、
なるべく早く短く教えようとするわけです。

だけど、責任感もあるし、
きちんとしたことを教えてあげたい。
いい加減なことは教えたくないですよね。


するとどうなるかと言うと、
結果的にポイントだけをズバッと教えるようになったんです。

意識してたわけじゃなくて、自然にね。


教えられる方も、
余分なことを考えずに、
ポイントだけに集中できるので、

分かりやすくて効果もあったみたいで。


斉藤さんの教え方は他の人とは違う!
って、
よく言われるようになったんです。

教えることが一番の勉強

もし私が、
トレーニングが好きじゃなかったら、

やった!サボれるぞっていって、
ダラダラと教えちゃってたかもしれないですね。


的確にパパッと教えて、
早く自分のトレーニングがしたいっていうわがままが、

いい方に転んだんでしょうね。


自分の頭の中だけに知識を置いておくのは、
もったいないことですよ。

人に教えるには、
自分の知識や考えを一度整理する必要があるので、
さらに理解が深まります。


相手の反応も思わぬヒントになって、
そこからまた沢山のことが学べますからね。

トレーニング指導の一番の報酬は感謝

だんだんと、
トレーニングを教えることが日課になっていったんで、

会員さんからはすごく感謝されました。


ある時、向こうの方で、
「ちょっとちょっと」って手招きする人がいて。
頻繁に教えてあげていた会員さんでした。

何だろうと思って近づいて行くと、

なぜかマグロの切り身を持っていて、どうぞって。
笑
その人、魚屋のせがれだったんです。

あれは買ったら高いですよ(笑)。


一人暮らしだから家じゃ料理しないよ、って言ったら、

じゃあ、行きつけの寿司屋に行こうっていうことになって、

これでなんか作ってくれってお願いして、

二人で美味しく食べました。



クリスタルガラスの工場に勤めていた人もいました。

また「ちょっとちょっと」って手招きされるんで(笑)、

行ってみたら、

手にはカクテルグラスが半ダース。

指導は無償でやっていました。
報酬をもらうつもりなんて全くなかったんですけど、

そういう感謝の気持ちはすごくうれしかったですね。


人がお互いに助け合うとか、
感謝をするということを、

YMCAでたくさん体験させてもらいましたね。
私の財産ですね。